求人票の賃金額はむやみに上げてはいけない

今回も、人材募集についてお話したいと思います。

 

介護の求人難が続く中、求人募集をかけてもまったく応募が無い介護事業所

も多いのではないでしょうか?

 

私もハローワークの相談員をしているときに、介護事業所の求人担当の方か

らそのような相談をよく受けていました。

 

いろいろ、求職者の方が応募しやすい求人票の書き方についてアドバイスし

たりしていたのですが、中には「賃金額を上げたら応募あるかな?」と聞いて

こられる介護事業所の方も少なからずおられました。

 

そんなとき、いつも私は、

 「 もちろん、賃金額を上げれば応募は増えるかもしれません。

  けど、気ぃ付けてくださいね!結構、自分のところの求人票って今いる

  スタッフの方が見てることも多いんですわ!ほんで、よく揉めますねん。

  例えば、入社の時に時給900円で働き始めた人が、3年目でやっと

  1,000円になったのに、今出てる求人票の賃金額が1,000円やったら

  スタッフの方はどう思うと思います?

  下手すると、今おるスタッフも辞めてまうかもしれませんよ~」

とたしなめていました。

 

応募が無いから求人票の賃金額を上げて、少しでも応募を増やしたい気持ち

は分からないでもないですが、上記のように、今いるスタッフは、求人募集の

内容を必ずチェックしています。

 

中には求人を出していることを今いるスタッフに隠してる事業所の方もおられ

ましたが、まず、スタッフの方にばれます。

 

仮に、求人募集を出していることを隠し通せても、新人スタッフの方が入社した

後、発覚してしまうこともよくあります。

 ベテランスタッフ  「あんた、時給なんぼやの?」

 新人スタッフ     「1,000円です」

 ベテランスタッフ  「私は3年経ってやっと1,000円になったのに、

             何それ? こんなとこ辞めたるわ!」

となるわけです。

 

そら、そうなりますわ!

 

一生懸命3年間働いてやっと時給が1,000円に上がったのに、まだ何

にも働いていない子が、最初から時給1,000円もらってたら、

「自分が3年間働いてきたんは何やったん?」と思いたくもなります。

 

もし、求人票の賃金額を上げるのであれば、今いるスタッフの賃金額も上げ

てあげないと、人が足りてないから求人募集をかけてるのに、逆に、今いる

スタッフも失ってしまう可能性があります。

 

求人票の賃金額を上げるときは、気を付けてください!

 

応募が無いからと言って、軽はずみに求人票の賃金額を上げるのではなく、

まずは、働きやすい職場作り、人が辞めない職場作りを心掛けていただか

ないと、いつまでたっても人の問題に悩まされることになります。

 

賃金額を高くすれば求職者の応募は増えるかもしれませんが、賃金額を高

くしたからといって、良い介護スタッフが集まるとは限りません。

 

以前から何度も言っていますが、利用者様に優しく丁寧なサービスを提供し

たいと考えている介護スタッフは、

『利用者様に楽しく過ごしてもらいたいと本気で考えている介護事業所』

で働きたいのです!

 

 

 

(資料)
公益財団法人 「平成29年度 介護労働実態調査結果について」
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf