職場の人間関係を改善する方法 ⑦(仕事内容を見直し、スタッフの負担を減らす)その②

今回も、「職場の人間関係改善シリーズ」第4弾

「仕事内容を頻繁に見直し、スタッフの負担をできるだけ減らす

についてお話したいと思います。

 

前回は仕事の見直し方の流れについて述べましたが、今回は、どの介護事業

所にも共通する介護記録の時間短縮方法等について解説したいと思います。

 

仕事内容を頻繁に見直し、スタッフの負担を減らす方法として、

 ① 経営者から全スタッフに対して「残業をゼロにしていく」ことを宣言する

 ② 日々のミーティングや月1回の個別面談等でスタッフから業務改善の提

   案をどんどんしてもらい、とにかく出来ることは何でもやってみる

について、前回、お話させていただきました。

 

それぞれの介護事業所によって、仕事の仕方というのは異なります。

 

従って、仕事の見直し方も、それぞれの介護事業所の仕事のやり方に沿って

行っていかなければいけません。

 

そのためには、現場の介護職員に、仕事の効率化の方法についてどんどん

提案してもらい、実際やってみて、ダメならまた少し方法を変えて実施してみ

ることを繰り返し行っていくことで改善を図っていきます。

 

ただし、いくら効率的な仕事のやり方であっても、経営理念である

「利用者様に毎日笑って過ごしてもらう」ことに反した仕事の仕方になっては

いけません。

 

そんな仕事の仕方を許してしまうと、今度は効率ばかり重視してしまい、利用

者様に対するサービスは二の次になってしまうからです。

 

一番重要なことは「利用者様に笑って過ごしてもらう」ことです。

 

そこを間違えてしまうと、良い介護スタッフは辞めてしまい、また元の人手不

足に悩む介護事業所に戻ってしまうので、ご注意ください。

 

試行錯誤を繰り返しある程度仕事の仕方が確立した時に、それをマニュアル化

します。

 

このように作成したマニュアルは、実際の現場の声を反映したものなので、非

常に実践的なものとなり、『形だけ繕ったマニュアル』『どこに置いてあるかも分

からないマニュアル』とは全く別物となります。

 

これを職員全員に浸透させることによって、職員全員が利用者様に対して効

率的で質の高いサービスを提供できるようになります。

 

仕事の見直し方の流れについては以上です。

 

上記のように各介護事業所がそれぞれの仕事の仕方について改善を図って

いかなければならないのですが、どの介護事業所でもスタッフにとってかなり

負担となっている業務に『介護記録』が挙げられると思います。

 

就業時間中は利用者様のサービス提供に追われて、やっと就業時間が終わ

ったと思ったら、またそれから各利用者様の記録に追われる訳です。

 

デイサービスであれば入浴介助や排せつ介助とともに、来所された利用者様

のバイタルやその日の様子を連絡帳に記録する作業に追われます。

 

これらの業務を改善するために、

 ・ ある介護事業所では、記録をパソコン入力で行うようにし、入力も利用者

   様の様子を表す文章(「今日も元気に過ごされていました」とか「気分が

   すぐれない様子でした」など)を事前に登録しておき、それを選択する方

   法で記録業務を簡略化していたり、

 ・ ほかの介護事業所では電子カルテ(どのパソコンからでも利用者様の記

   録業務が行えるシステム)を事業所全体に整備し、スタッフ全員が入力

   できるように教育訓練を実施したりしているところもあるようです。

 

私の提案する方法は、デイサービスでは、管理者や生活相談員が、入所施

設では各階のフロアリーダーがそれぞれこの記録業務を一手に担う方法で

す。

 

 

具体的な方法は、

 ・ 記録はすべてパソコンで行う

 

 ・ デイサービスでは、バイタルや日中の利用者様の様子を昼食時と夕方の

   送迎前に管理者や生活相談員が各スタッフに聞き取りを行い、それをパ

   ソコンで各利用者様の連絡帳に記録し、夕方の送迎前に全員分をプリン

   トアウトする

 

 ・ 入所施設では、日中はフロアリーダーが9時、13時、17時など、時間を

   決めて、利用者様の様子を各スタッフに聞き取り、それを各利用者様の

   記録用紙にパソコンで入力する。夜勤の記録は、夜勤担当者が記録す

   るが、スタッフには、パソコン入力による書類作成のメリットを説明し、ブ

   ラインドタッチの教育訓練(1日10分程度。もちろん、勤務時間中にお

   給料を支払って実施すること!)を実施してパソコン入力できるようにし

   ていく。パソコン入力ができるまでは、夜勤については手書きで記録して

   もらう

 

 ・ 管理者や生活相談員、フロアリーダーが休みのときは、替わりのスタッフ

   を選任しておき、その者が記録業務を行う

 

 ・ 管理者や相談員、フロアリーダーには当然、パソコンの研修を受講させ、

   スピーディーにパソコン入力できるように教育訓練を十分に行っておく

 

 ・ 各スタッフに利用者様の様子を聞くときは、「今日、○○さんの様子はど

   うやった?」と聞くよりも、その利用者様の最近の注意事項に絞った聞き

   方をする。例えば、「○○さんは、昨日から微熱が続いてるけど、今日の

   様子はどう?」とか「最近、○○さんは食事量が減ってきてるけど、今日

   の昼食の食事量と様子はどうやった?」というように聞くとスタッフは答

   えやすい

 

 ・ 記録業務を管理者やフロアリーダー等がパソコンを使って一手に担う

   メリットとしては、

    ● 書くよりパソコン入力の方が、圧倒的に早く記録できる

    ● 1人が一手に業務を担うので、他のスタッフが記録を書いている

       ので、自分が記録を書けないというジレンマが無くなる

    ● スタッフの負担を減らすことができる

    ● 記録内容が各利用者様の注意点に絞った記録内容になる

    ● 綺麗に記録を書ける

 

 ・ 記録業務を管理者やフロアリーダー等がパソコンを使って一手に担う

   デメリットとしては、

    ● 管理者やフロアリーダーの負担が増える

       ⇒ 対応策又は反論

          ・ 記録業務を行うことを考慮し、管理者やフロアリーダーの

            仕事内容を見直す

          ・ 管理者やフロアリーダーの代わりに、パソコン入力を得意

            とする介護補助スタッフを雇用する

    ● 記録をしないことによって、スタッフの能力向上が図れない

       ⇒ 対応策又は反論

          ・ 業務負担が多いことが、介護スタッフ離職率を高める1つ

            の要因になっているので、まずは業務を軽減することを優

            先する

          ・ 管理者やフロアリーダーになるときに、記録業務の教育訓

            練を行うので、その時に能力向上を図ることができる

 

これは、もちろん、1つの案ですが、介護スタッフのかなり大きな負担となって

いる記録業務を楽にできないか?無くせないか?と考えた時に、自分なら上

記のようにした方が効率的に行えると、昔から思っていました。

 

デイサービスの場合は、間違いなく、記録業務の負担はほぼゼロになると確

信しています。(入所施設の場合は、業務が24時間なので夜勤の時間帯の

記録をどうするかが課題となります)

 

要は、パソコンが早く入力出来て、文章がある程度作成できれば誰でもでき

ます。

 

一度、検討してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

(資料)
公益財団法人 「平成29年度 介護労働実態調査結果について」
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf